祝・第31回 木村伊兵衛写真賞受賞!
Ryudai Takano "In My Room"
■オープニング・パーティ 3月17日[金]18:00-20:00
■アーティスト・トーク
3月21日[火・祝] 17:00-19:00 "いい男論" ゲスト:都築響一(編集者)
4月2日[日] 15:00-17:00 "対決写真論" ゲスト:竹内万里子(写真批評家)
●概 要
独特なスタンスで男性ポートレイトを撮り続ける写真家・鷹野隆大。室内の照明セットの中でいくつかのありふれたポーズをとらせながら、人物がまとう様々な衣装を剥ぎ取っていく。人物の日常的な属性は形式化され、関係性が抽象化されたときに、一瞬たちあらわれる肉体、姿態そのものの美しさ、とはいえ、あからさまに個人的な関係に介入するような見ることへのためらい。見るものが、見られているということを強く意識させる男たちの視線。
第31回木村伊兵衛写真賞受賞後の最初の展覧会、ぜひご高覧ください。
企画協力: ツァイト・フォトサロン,ユミコ チバ アソシエイツ 協力: 絶対空間 ,Art by Xerox
■鷹野隆大スケジュール
木村伊兵衛写真賞受賞記念展 (4/19-4/28)
コニカミノルタプラザギャラリーC 新宿区新宿3-26-11新宿高野ビル4F Tel.03-3225-5001
●Artist Statement
僕にとって人は得体の知れないものとして現われる。
この緊張感から逃れるために、人に意味をつけるようになった。親友だとか、恋人だとか、偉い先生だとか。
上手に意味をつけられた人とは親しくなれた。
ところが、あるとき何気ない一言をきっかけに、その人をまるで知らなかったことに気が付いて愕然となる。
かかわったとたん、人は見えなくなってしまうようだ。
もしカメラに出会わなかったら、僕は部屋に閉じこもり、自分のくだらないファンタジーで窒息していただろう。ひとつの現実には無限のファンタジー。ファンタジーは真実といいかえてもいい。真実をいくら集めても現実は見えてこなかった。
カメラは僕を現実の世界に連れ出してくれた。
大切なのは、剥き出しの現実を丸ごと受け入れることだ。自分の脳の外に世界が存在することを確認し続けることだ。
僕は意味をつける前の人を写したい。それはほんの一瞬しか顕われない。なぜなら、そういう裸の状態で人と向きあい続けるのはとても苦しいから。(2001.9.)
鷹野隆大
●PROFILE
鷹野 隆大 タカノ・リュウダイ
1963 福井市生まれ
1987 早稲田大学 政治経済学部卒
<個展>
1994 「こわれてゆく女の標本」平永町橋ギャラリー/東京
1994 「日本」コニカプラザ東ギャラリー/東京
1995 「ポルノグラフィー」平永町橋ギャラリー/東京
1996 「集合する肉体」イル・テンポ/東京
1999 「人体ーその等倍という幻想」ツァイト・フォト・サロン/東京
2000 「ヨコたわるラフ」ツァイト・フォト・サロン/東京
2000 「カ・ラ・マ・ル」ギャラリーmai/東京
2001 「たとえば、裸体」イル・テンポ/東京
2002 「Twelve Messengers(十二使徒)」ツァイト・フォト・サロン/東京
2005 「Common Sense」ツァイト・フォト・サロン/東京
<グループ展>
2000 「VOCA展2000」上野の森美術館/東京
2001 「手探りのキッス 日本の現代写真」東京都写真美術館/東京
2002 「手探りのキッス 日本の現代写真」丸亀市猪熊弦一郎現代美術館/香川
2000 「Japanese Contemporary Art 展」トルコ中央銀行ギャラリー/イスタンブール(トルコ)
2003 他
2004 「Mask of Japan : Japanese Contemporary Photography」aura gallery/上海(中国)
2004 「日常の変貌」群馬県立近代美術館/群馬
2005 「out of the ordinary / extraordinary」カーサ・アジア/バルセロナ(スペイン)
「out of the ordinary / extraordinary」ベルリン東アジア美術館/ベルリン(ドイツ)
「85/05:幻のつくば写真美術館からの20年」せんだいメディアテーク/宮城
「ポスト・ジェンダー」ティコティン美術館/ハイファ(イスラエル)
<パブリック・コレクション>
東京都写真美術館
●お問い合わせ
NADiff a/p/a/r/t
150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 1F
TEL. 03-3446-4977