日本全国の離島に住む人々と風景に魅せられ、それを追い続けている写真家・長野陽一。
この度NADiff window galleryでは、11年ぶりとなる長野陽一の待望の最新作『BREATHLESS』の刊行を記念した展示を開催いたします。
共催:FOIL http://www.foiltokyo.com
●書籍情報
長野陽一 『BREATHLESS』
はじめての作品集『シマノホホエミ』から11年の時を経て発表される新作シリーズは、前作『島々』、『シマノホホエミ』での日常的光景を捉えたスナップの手法ではなく、「海の中」という非日常的なシチュエーションの中、新たなアプローチで撮影されたシリーズです。
海の青や波のうごめき、そこに注がれる光の陰影を背景に、島の人々が普段の装いのまま、水の中で浮遊する「息もできない」状況下、被写体となる人々はそれぞれの態度でカメラの前で身体をさらしています。水の中という拠り所のない時間と身体を捉えた視点が、今作の特徴的な要素ともいえるでしょう。
オランダの人気デザイナーSYBによるアートディレクションで、断片的な見開きのページネーションから、水中の無重力感、浮遊感、そこに露呈される一瞬の儚さが立ち上がる一冊です。
アートディレション & デザイン:― SYB ―
2012.9 / FOIL / 64頁 / A4判変型 / ハードカバー / 3,000円+税
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●Profile
長野陽一 Yoichi Nagano
福岡県出身。1998年、沖縄、奄美諸島の島々に住む10代のポートレイト写真「シマノホホエミ」を発表。以後、全国の離島を撮り続けシリーズ化。2001年にそれらをまとめた写真集『シマノホホエミ』を情報センター出版局より、2004年には『島々』をリトルモアから上梓。 2008年、改訂版 『シマノホホエミ』がフォイルから出版され、FOIL GALLERYにて個展を開催。
2012年9月、『BREATHLESS』をフォイルから出版、FOIL GALLERYにて個展を開催。