営業日:木、金、土、日、祝
営業時間:13-19時
●Information
この度NADiff Window Galleryでは、アーティストの山本篤の個展「朗読」を開催いたします。
山本は、1980年東京に生まれ、2003年に多摩美術大学絵画学科を卒業した後、単身でベルリンへ渡ります。そして、ベルリンで出会ったアメリカ人アーティストのブルース・ナウマンの作品に衝撃を受け、それ以降は「作品がどう⾒えるかではなく、何がなされているか。HOWよりWHAT。クオリティよりアティチュード」という考えのもと、絵画から映像の世界へ転向し、「⾃分が本当に⾒てみたい」という欲望を糧に⾝の回りのあらゆる材料を⽤いて制作を続けました。その結果として、15年間で200本を超える映像作品を残しています。その後は、2018年から1年間家族を連れてベトナム・フエに滞在し、帰国後も国内での個展開催、海外のグループ展に参加するなど、勤め人として、父親として生活を営む現在も精力的に制作活動を続けています。
本展では、展示会場が書店であることから、「朗読」をテーマとした3つの映像作品を展示いたします。
朗読とは、声に出して読み上げること、特に詩歌や文章などの内容をくみとり、感情をこめて読み上げることであり、発声された文によって聞く者にイメージや情念を喚起させる、「表現」として読むことだとする説もあります。今回展示する3つの映像作品は、ベトナムに滞在した際に制作されたものや、コロナ禍に山本の自宅で制作されたものなど、それぞれ異なるシチュエーションから、「朗読」とは何かを改めて考える内容となっています。是非会場でごゆっくりご覧ください。
ナディッフという日本で有名なアートブックショップで展示させてもらえるとなったときに、まず考えたのが、「ここで何を見せることができるか?」でした。
そこで思い出したのが、「本」→「朗読」に関する未発表の映像作品素材が手元にあるということです。数年前から私は「朗読会」というものが気になっていました。「朗読会」の意味や意義・魅力への疑いと憧れが混ざったような視線で「朗読会」というイベントについて考えながらも、実際に参加することは長い時間無かったのですが、2019年の個展の際に自分なりに「朗読会」を企画・開催しました。また、2018年から1年間滞在したベトナムでも、戦時中の本を古本屋で発見し購入したことをきっかけに「朗読」という形式を使った作品を作っていました。
今回、「朗読」をテーマにした3つの作品を展示します。自分も大好きなブックショップという空間で、来場者の皆さまと一緒に「朗読」と「本」「読書」について考えたいと思っています。
山本篤
●PROFILE
山本篤 Atsushi YAMAMOTO
1980年東京都生まれ。多摩美術大学絵画学科卒業後、2003年に単身ベルリンへ渡り映像制作を始め、これまでに200本以上の作品を制作している。生真面目なまでに日常生活の中で制作を実践し続ける姿勢は、勤め人として、父親として生活を営む現在でも変わらない。主な展覧会に「MY HOME IS NOT YOUR HOME」シュウゴアーツ(2022)、「DOMANI・明日展2021 スペースが生まれる」国立新美術館(2021)、「祈りのフォーム」Art Center Ongoing(2020)、「MAMスクリーン07」森美術館(2017-18)、「国立奥多摩映画館」国立奥多摩美術館(2016)など。
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