定休日:月曜日(祝日の場合は翌日火曜休み)
営業時間:12-20時 2⽉17⽇(⼟)はイベントのため19時閉店
《目と目》2023年 和紙にボンド墨、軸装 121×243cm
《フエ》2023年 子供用滑り台に黒ペンキ 70×120×58cm
トークイベント
山本尚志 × 小松隼也(弁護士/アートコレクター)
「言語アートとしての書」
⽇時|2024年2⽉17⽇(土)19:30〜21:00
会場|NADiff a/p/a/r/t
定員|30名
参加費|1,100円
※イベントは終了しました
【重要なお知らせ※2月16日16:45更新】
本イベントにつきまして、山本尚志さんの体調不良のため、当日ご本人はリモート参加での登壇に変更させていただくことになりました。
お客様と対談相手の小松隼也さんは展覧会会場のナディッフアパートにお集まりいただき、会場と山本さんのご自宅をオンラインで繋いで、小松さんとご対談いただきます。
実施方法の変更につきまして、ご迷惑をおかけしますこと、深くお詫び申し上げますとともに、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
概要
この度NADiff Window Galleryでは、『うごく木 山本尚志 2016‒2023』(アートダイバー刊)の刊行を記念して、書家・現代アーティストの山本尚志の個展「うごく木」を開催いたします。
山本尚志は1969年広島生まれ。1991年に書家・井上有一のカタログレゾネ制作に携わり、その後現在まで、「ART SHODO」を提唱し、現代美術ギャラリーを含め国内外で展覧会を重ねています。対象物を墨でかたどったアルカイックな線描、そこに対象物の名前が書かれるという「モノにモノの名前を書く」というコンセプチュアルなスタイルを特徴とし、作品の発表にとどまらず、展覧会のキュレーションも行うなど、現代書と現代美術とを横断する活動を精力的に展開しています。
本展では、作品集のタイトルでもある「うごく木」についてのエピソードを軸に、幼少期の記憶をテーマにした作品を発表いたします。会期中には、弁護士・アートコレクターの小松隼也氏をゲストに迎え、刊行記念のトークイベントを行います。NADiff Window Galleryの独特な空間のなかで、強烈な存在感を放つ山本尚志の作品を是非ご高覧ください。
作家ステートメント
「うごく木」とは、私の幼い頃の記憶だ。 当時、弁当箱や寿司桶を売る父親のライトバンの助手席に乗り、市内の仕出し屋や寿司屋を回っていた。
ある時、仕事に夢中になった父親が、私を夏の暑い中、長時間車内閉じ込めをしてしまう。
やがて助手席にうずくまっているところを、仕出し屋のおかみさんが発見し、たいへんな騒ぎになった。その場で大量の水を飲まされ、父親はすぐに私を連れ帰った。
その途中、猛スピードで父親が車を走らせた。周囲の街路樹が行きとは全く違う速さですれ違う。私は思わず言った。
「父ちゃん、木が動いとる」 と。
作品には二本の木が描いてあるが、実際には一本の木の残像なのだ。
父親は既に亡くなり、記憶の中にしかない。もし、私が書かなければ永久になくなってしまうもの。書とは、そういうものだと思って書いた。
他にも本展ではレディメイド作品「フエ」が展示される。幼少期にもらった「フエラムネ」を見て、「穴が空いていれば、なんでもフエになる」と考えたことに由来する作品で、他にも野球用ヘルメット(耳当てに穴)や、ビーチマット(空気穴)にもフエと書いたものなど、多数ある。レディメイドの対象が何であれ、心の中で意識したもの(=フエ)がある限り、書とは何度でも繰り返し生まれることを示した。
巨大な掛軸の「目と目」は、クルマのヘッドライトが我々の持つ「目」に見えた幼少期の記憶をそのまま原寸大に書いた。そこから生まれた小品「目と目と光」は、「ライト(=目)」から発せられた眩しい何かが、大人になり「光」(点線で「光」の文字を書いている)と判明するまでの、時間的距離を一枚の中に収めた。
《うごく木》2022年 和紙にボンド墨、額装 33.5×34.5cm
トークイベントによせて
「言語アートとしての書」 山本尚志
〜森田子龍、井上有一以降の新たな書道史〜
1950年代を中心に栄えた前衛書道。その中で後世に影響を与えた代表的な作家が二人いる。2023年のアートバーゼル香港での展示も記憶に新しい、再評価の進む「森田子龍と井上有一」である。
「書とは体動による表現」とうたった森田子龍と、「おれのいのち燃やし切るべし」と言った井上有一。彼らの代名詞とも言える「一字書」は、ジャクソン・ポロック、ジョルジュ・マチュー、ロバート・マザウェルら、抽象表現主義の巨匠との形式的な交流を経て、消え去っていった。
一方で、かつて井上有一の作品整理の仕事を行い、そして2016年のユミコチバアソシエイツでの初個展以降、「言語アートとしての書」を展開する私、山本尚志は、旧態依然とした書の概念を現代に生まれ変わらせるべく、30年以上に渡り活動をしてきた。
このたびのトークイベントは、近年、書の研究を精力的におこない、井上有一、山本尚志を含め、書家の作品をコレクションに持つコレクター、小松隼也氏との対談となった。
現代アートの中の新たなジャンルとなる、「書」の展開を占う対談となるか、是非ご期待ください。
作品の販売について
店頭とあわせて、出展作品の一部をアートのオンラインマーケットプレイス「OIL by 美術⼿帖」でも販売します。
オンライン販売期間|2024年2⽉25⽇(日)20:00まで
URL|https://oil.bijutsutecho.com/artist/2512
書籍情報
うごく木
山本尚志 2016‒2023 作品集
価格|3,850円(税込)
仕様|104頁/A4変(200×297mm)横/ドイツ装
>>NADiff Online
2024年2月15日 初版第1刷発行
著者|山本尚志
寄稿|清水穣
デザイン|小池俊起
撮影|柳場大
翻訳|パメラミキアソシエイツ
校正|山本彩加
協力|ユミコチバアソシエイツ
印刷|株式会社サンエムカラー
発行人|細川英一
発行所|アートダイバー
山本尚志作品集「うごく木」特別限定版(限定88部)
価格|33,000円(税込)
作品|「フエ」2024年 ミニチュア野球ヘルメットに水性ペンキ、サイズ L15×W11×H10cm
>>NADiff Online
山本尚志作品集「うごく木」(ART DIVER刊)の出版を記念した、山本尚志作品「フエ」が添付された特別限定版(88部)。作品は白いミニチュア野球ヘルメットにペンキで「フエ」と書いたもので、山本尚志の2024年最新作であり、直筆のオリジナル作品となっています。
同時開催
山本尚志「Naming the World」
会期|2024年2月13日(火) ~ 3月23日(土)
会場|Yumiko Chiba Associates
東京都港区六本木6-4-1 六本木ヒルズ ハリウッドビューティープラザ 3F
営業時間|12:00-19:00
定休日|日、月、祝日
http://ycassociates.co.jp
プロフィール
山本尚志| Hisashi Yamamoto
1969年 広島市に生まれる
1991年 ウナックトウキョウにて井上有一カタログレゾネのための作品整理に携わる。
広島県在住
2024年
個展「うごく木」(NADiff Window Gallery、東京)
個展「Naming the World」(Yumiko Chiba Associates、東京)
「ART SHODO AWAJISHIMA 2024」(Sブリックギャラリー、サンシャインホールギャラリー、兵庫県)
個展「ほし」(千明仁泉亭 館内、群馬)
2023年
KYOTO SHODO SHOW 特別展「山本尚志×小林真由香×Haru Yamaguchi 3人展」(MEDIA SHOP GALLERY、京都)
「ハシグチリンタロウ × 山本尚志 – GRAM FORCE –」(YUKIKOMIZUTANI、東京)
「SHODO NEXT STAGE 2023」(浦和伊勢丹6階ザステージ6、埼玉)
「JAPAN SHODO SHOW」(目黒美術館区民ギャラリー、東京)
山本尚志 Solo Exhibition「マシーン」(博多阪急、福岡)
「広島現代アートサロン2023」(福屋八丁堀本店、広島)
「ART SHODO EDGE」(GALLERY SCENA、東京)
SHODO NEW AGE 特別展「山本尚志+Haru Yamaguchi 2人展」(MEDIA SHOP GALLERY、京都)
個展「山本尚志作品展」(あかまんま、群馬)
個展「ナミ」(Artist Cafe Fukuoka、福岡)
横山書道ビエンナーレ「法と無法が交じる時代―書はある視覚の形式として」(橫山書法藝術館、台湾)
2022年
「NAGOYA ART SHODO 2」(名古屋栄三越ARTE CASA、愛知)
「ART SHODO Hankyu #2」(博多阪急、福岡)
「ART SHODO Hankyu」(博多阪急、福岡)
「ART SHODO 〜書の新潮流の4人展〜」(名古屋栄三越ARTE CASA、愛知)
「ART SHODO SELECTION in Kyoto」(MEDIA SHOP GALLERY、京都)
「書の現在」(田口美術、岐阜)
個展「ゲーム」(福屋八丁堀本店美術画廊、広島)
「広島現代アートサロン2022」(福屋八丁堀本店ギャラリー101、広島)
個展「モーターショー」(あかまんま、群馬)
「JAPAN SHODO SHOW」(目黒美術館区民ギャラリー、東京)
「あたらしすぎる書道展」(MDP GALLERY、鎌倉)
2021年
「REAL by ArtSticker DAIKANYAMA ART WEEK」(代官山ヒルサイドテラス ヒルサイドフォーラム、東京)
「ナンガーランド 謎の帝国」(art space tetra、福岡)
「ART SHODO FESTA in Fukuoka」(福岡アジア美術館、福岡)
「OSAKA SHODO SHOW 2021」(シーサイドスタジオCASO、大阪)
「ART SHODO EIGHT」(MDP GALLERY、東京)
「SHODO NEW AGE」(立川市市民会館 たましんRISURUホール、東京)
「現代書の新しき展望2 –Contemporary Art SHODO-」(福屋八丁堀本店7階美術画廊、広島)
「しるしと人類」(岩田屋本店 本館2階 Gallery CONTAINER、福岡)
「JAPAN SHODO SHOW」(渋谷ヒカリエ8/CUBE、東京)
「書と非書の際」(京都王藝際美術館、京都)
2020年
「OSAKA SHODO SHOW 2020」(シーサイドスタジオCASO、大阪)
「What’s SHODO?」(MARUEIDO JAPAN Gallery、東京)
「現代アート書道の世界2【記号と今】」(Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku、東京)出展、キュレーション
2019年 個展「入口と出口とフタと底」(Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku、東京)
2018年
個展「マド」(PLACE by method、東京)
「ART SHODO TOKYO AUTUMN 2018」(三鷹市芸術文化センター、東京)出展、キュレーション
個展「トリプルタワー」(TMMT、東京)
ART SHODO TOKYO SPRING 2018」(三鷹市芸術文化センター、東京)出展、キュレーション
2017年
個展「ドアと光と音とガラスと水」(gallery feel art zero、愛知)
個展「バッジとタオルと段ボール」(Bギャラリー、東京)
個展「Speech balloon」(ギャラリーNOW、富山)
「現代アート書道の世界」(新宿髙島屋美術画廊、東京)出展、キュレーション
「書の未来展」(伊藤忠青山アートスクエア、東京)出展、キュレーション
二人展「poison and small huts」(Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku、東京)出展、キュレーション
2016年 個展「flying saucer」(Yumiko Chiba Associates viewing room shinjuku、東京)
2015年 個展「マシーン」(パリ・ギャラリーメタノイア、東京・ウナックサロン)
2014年 個展「タワー」(東京・下北アートスペース、京都・アートフォーラムJARFO)
2013年 日・中現代精鋭書画作家展「書と非書の際(きわ)」(京都文化博物館、京都)
2011年~現在 作品ブログ「デイリー書道」に参加
2010年 一人快芸術(広島市現代美術館)
2009年~現在 文字区(東京芸術劇場ほか)
2008年 ソウル書芸ビエンナーレ(ソウル)
2006年 世界書芸祝祭(ソウル)
2004年~2019年 天作会-井上有一に捧ぐ書の解放展-
ゲスト・プロフィール
小松隼也| Junya Komatsu
弁護士/アートコレクター
専門は訴訟、著作権。2009年に弁護士登録後、11年に東京写真学園プロカメラマンコース卒業。15年にニューヨークのフォーダム大学ロースクールでアートローを専攻し卒業。帰国後は、知的財産を得意とする三村小松法律事務所を設立。現代美術商協会の法律顧問、文化庁アート市場活性化事業事務局、一般社団法人文化産業振興協会の理事、セゾン現代美術館監事などを歴任。
●お問い合わせ
NADiff a/p/a/r/t
150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-18-4 NADiff A/P/A/R/T 1F
TEL. 03-3446-4977
>>> shop info