※会期を延長しました
月曜日定休 ※月曜が祝日の場合は翌日
(C)YAMAGUCHI Akira
●展覧会概要
日本の伝統絵画の様式を用いて、現代の事象を表現する手法で、唯一無二の絵画表現を切り拓いてきた画家・山口晃。その画業は大規模個展や芸術祭等でも広く紹介され、新聞小説や書籍の挿画・装画、CDジャケットなども手掛けるなど、活動の幅は多岐にわたります。
「すゞしろ日記」は、山口が妄想する鼻持ちならない贅沢な絵描きの生活と、それを受けてのオチを日記風に描いた絵画作品をルーツに持ち、東京都現代美術館で2004年に開催されたMOTアニュアル「私はどこから来たのか/そしてどこへ行くのか」で発表されました。その後「すゞしろ日記」という題を引き継ぎながら、エッセー漫画として、2005年より東京大学出版会のPR誌『UP』での連載が開始され、2018年の現在まで掲載回数150回を超えて愛読されています。過去の『UP』版「すゞしろ日記」や、「すゞしろ日記」風の様々な作品群は、作品集『すゞしろ日記』(2009年)、『すゞしろ日記 弐』(2013年、いずれも羽鳥書店)に纏められ、このたびついに三作目の『すゞしろ日記 参』が刊行されました。
山口は“大根と云う野暮ったい響きを、すゞしろと美しげに言いかえる様に、味気ない日常を賑やかしく妄想する”という発想を「すゞしろ日記」の題に託したといいます。画家の日常にある“どーでもいいけど楽しげなこと”の仔細を、脱力感を纏いながらも確かな筆致で描いたエッセー漫画は、大画面絵画とは異にする遊びと見どころが満載で、多くの「すゞしろ」ファンに支持されている山口の人気作です。
本展では、12年以上にわたって描き続けられている「すゞしろ日記」の原画と、元祖「すゞしろ日記」絵画作品2点を共に展覧いたします。妙味溢れる「すゞしろ日記」の世界を、どうぞご堪能下さい。
協力:羽鳥書店、MIZUMA ART GALLERY
●書籍情報
『すゞしろ日記』2009年/2,500円 >>ONLINE STORE
『すゞしろ日記 弐』2013年/2,200円 >>ONLINE STORE
『すゞしろ日記 参』2018年 / 2,300円 >>ONLINE STORE
※全て税抜価格
発行元:羽鳥書店
仕 様:B5判 並製
●新作版画
「成田国際空港 飛行機百珍圖」
「成田国際空港 南ウィング盛況の圖」
製作元:MIZUMA ART GALLERY
仕 様:インクジェットプリント/シートサイズ 115 x 87 cm
部 数:ed./80
価 格:300,000円(額代別途) ※税抜価格
●PROFILE
山口晃(やまぐちあきら)
画家。1969年東京都生まれ。群馬県桐生市育ち。
1996年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻(油画)修士課程修了。
近年の主な展覧会に、2011年「Bye Bye Kitty!!!展」(ジャパンソサエティ、NY)、2012年「望郷TOKIORE(I)MIX展」(銀座メゾンエルメス)。
2012年から13年にかけて「山口晃展」が3都市を巡回し、地元群馬の県立館林美術館で「山口晃展 画業ほぼ総覧─お絵描きから現在まで」が開催される。2015年から16年にかけては、水戸芸術館現代美術ギャラリー、霧島アートの森、馬の博物館、愛媛県道後地区、ミヅマアートギャラリーで個展が相次いで開かれた。
成田国際空港、副都心線西早稲田駅や大分駅のパブリックアート、山梨県富士山世界遺産センターのシンボル絵画を手がける一方、新聞小説や書籍の挿画・装画、CDジャケットなど活動の幅は多岐にわたる。文筆においても、2012年刊行の『ヘンな日本美術史』が第12回小林秀雄賞を受賞。2017年には群馬県桐生市初の藝術大使に就任し、ますます意欲的な活動を展開。
[作品集・著書]
『山口晃作品集』(東京大学出版会、2004年)
『山口晃が描く東京風景─本郷東大界隈』(東京大学出版会、2006年)
『さて、大山崎』(光村推古書院、2009年)
『すゞしろ日記』(羽鳥書店、2009年)
『ヘンな日本美術史』(祥伝社、2012年)
『山口晃 大画面作品集』(青幻舎、2012年)
『日本建築集中講義』藤森照信・山口晃(淡交社、2013年)
『すゞしろ日記 弐』(羽鳥書店、2013年)
『山口晃 前に下がる 下を仰ぐ』(青幻舎、2015年)
『探検!東京国立博物館』藤森照信・山口晃(淡交社、2015年)
●お問い合わせ
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