日本の島々に住む10代の若者たちを撮影した『シマノホホエミ』など、これまで多くのポートレイト作品を発表してきた写真家・長野陽一。長野が作品制作と並行し、10年以上もの間『ku:nel』などの雑誌で撮影してきた「料理写真」を収録した、『長野陽一の美味しいポートレイト』が発売となります。
NADiff Window Galleryでは、本書の出版を記念した小さな展覧会を開催致します。長野の撮影する料理写真の多くは、広告のように作り込まれたそれとは一線を画す「料理」のありのままで、その背景にあるストーリーを写しています。
自然な光や影、テーブルの木目、愛用され続けてきた器。作り手の暮らしや日常が垣間見える写真は、まるでポートレイト写真のように表情豊かです。
一枚の肖像画が後世にその存在を伝える役割を備えながら美術鑑賞品になり得るように、料理写真も一枚のポートレイト写真となり得るのか。そんな問いを「美味しく」投げかけます。
協力:HeHe
●関連商品
長野陽一『長野陽一の美味しいポートレイト』
2014.9 / HeHe / B5判 / 64頁 / ソフトカバー (中綴じ) /デザイン:有山達也、山本祐衣 (アリヤマデザインストア) / 1,600円 (税抜)
発行元:HeHe(ヒヒ)www.hehepress.com
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長野陽一の美味しいポートレイト (8×10プリント付)
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●EVENT
TALK EVENT
写真集『長野陽一の美味しいポートレイト』
出版記念&展覧会クロージング・トークイベント
日時:2014年10月10日[金]19:30-21:00
会場:NADiff a/p/a/r/t 1F店内
出演:長野陽一、石田千
「書く と 撮る の美味しいお話」
写真家・長野陽一が作品制作と並行し、10年以上もの間『ku:nel』などの雑誌で撮影してきた「料理写真」をまとめた新刊の発売を記念して、小説家・石田千さんとのトークイベントを開催します。
長野陽一の撮影する料理写真は、「料理」のありのままと、その背景にあるストーリーを写し出し、作り手の暮らしや日常が垣間見える、ポートレイト写真のように表情豊かです。
石田千のエッセイは、かざらない暮らしのなかで、「食べる」ことを当たり前に大切に描きます。 お酒を飲み交わす仲でもある二人の「美味しいもの」を書くこと、撮ることについてお話いただきます。お二人の行きつけの美味しいお店の話なども飛び出すかも?しれません。
●Profile
長野陽一 Yoichi Nagano
沖縄、奄美諸島の島々に住む10代のポートレイト写真「シマノホホエミ」を発表後、全国の離島を撮り続ける。写真集に『シマノホホエミ』(情報センター出版局/2001年)、『島々』(リトルモア/2004年)、改訂版『シマ ノホホエミ』(フォイル/2008年)、『BREATHLESS』(フォイル/2012年)など。国内外で個展やグループ展を開催、国際展にも参加。また、『ku:nel』(マガジンハウス)などの雑誌、広告、CM、映画など様々な分野で活動中。
WEB: yoichinagano.com
石田千 Sen Ishida
1968年福島県生まれ、東京育ち。國學院大學文学部卒業。2001年「大踏切書店のこと」で第1回古本小説大賞を受賞。 著書に、『あめりかむら』(新潮社)『きなりの雲』(講談社)『バスを待って』(小学館)『もじ笑う』(芸術新聞社)、『夜明けのラジオ』(講談社)などがある。