80年代を独特の視点+-で駆け抜けたペヨトル工房。アートショップ・ナディフは、その出版活動休止にともなうイベント「ペヨトル・メモリアル1980-98」を開催いたします。 |
「ペヨトル・メモリアル1980-98」は、展示・対話・ダンス・音楽・パーティを通して立体的に表現されるペヨトル工房の濃密な空気に触れる中で、ペヨトル工房とは何であったのか、その雑誌が果たしてきた役割とは何であったのかを振り返るとともに、ペヨトル工房の新たなメッセージを伝えます。 |
1970年代末、シュールレアリストであり詩人でもあった瀧口修造氏によって名付けられた雑誌「夜想」の創刊で、ペヨトル工房はスタートしました。その活動は経済成長の波にのる文化イベント高揚期到来の中で多彩な広がりをみせ、プロデュースや舞台制作を企画。主軸の出版でも「銀星倶楽部」を加えて、サブカルチャーに深く関心を寄せる若者を強力に引きつけました。やがて90年代に入ると雑誌「WAVE」「ur」を加え、若手現代美術家をサポートする一方でカセットブック、ビデオブックなど新メディアの構築にも力を注いでいきました。しかし20世紀末の現在マルチメディアの波及は出版というメディアにも大きな変革をもたらし、マイノリティ文化の一般化現象は読者層の解体をまねきました。 |
PART1........7月2日(木)〜7月16日(木)ハンス・ベルメール 版画と写真 |
「夜想」創刊第2号で特集した異端のシュールレアリスト、バンス・ベルメールは、画家、人形作家、写真家でもありました「パート1では、彼の最高傑作として評価が高く、現在まとまって見ることが困難な連作写真「人形の遊び」を中心に紹介いたします、、また、最も暴力的で過激なエロスに彩られた「サド」のほか「マダム・エドワルダ」「道徳小論」「マリオネット」の各連作版画から選りすぐった作品も同時に展示いたします。即物的な肉体を描写しながらも、極めて抽象度の高い幻想的表現に昇華する、〈線〉の魔術師ベルメールの精髄を併せてこ覧ください。 |
PART2........7月18日(土)〜8月3日(日)ペヨトル・アートコレクション |
ペヨトル工房の出発点は、後期シュールレアリスムとウィーン幻想派を日本に紹介した青木画廊と深い関わりをもっています。1960年代当時、同画廊を発表の場としていた多くの作家が80年代のペヨトルエ房の活動に参加しています。90年代を迎えたペヨトル工房は、時代のアートを反映する雑誌「WAVE」「ur」を手掛ける中で尖鋭的な作家を次々と取り上げました。パート2では、「夜想」に登場した川口起美雄、建石修志、渡辺高士、小野隆夫、宮西計三、「WAVE」「ur」から、内藤礼、三上晴子、畠山直哉ほかの作品をを紹介いたします。 |
PART3........8月6日(木)〜8月23日(日)ミルキィ・イソベの「透きとおるページ」 |
ペヨトル工房のアートディレクター、ミルキィ・イソベは、80年代後半、出版のデジタル化にともない、一気に才能を開花して独特の装幀世界を作り上げました。90年代に入ってからはベヨトル工房の本だけでなく、多くの出版社の装幀を手掛け、現在はポケモンカードから家具にいたるまでさらに領域を拡げています。パート3では、ミルキィ・イソベが常に求めつづけている「光りの透明感」にこだわり、装幀作品を素材に「透きとおるペ一ジ」をテーマにインスタレーションします。また、カバーと表紙本体を並列に展示して、表紙のデザインに力を注ぐミルキィ・イソベの「装幀の魅力」をご覧いただきます。 |
ギャラリー・トーク7.12/PM6:00 小倉正史+平野到+今野裕一 7.19/PM6:00 畠山直哉+今野裕一 7.25/PM6:00 津野海太郎+今野裕一 |
◆(7.12)/それぞれの立場からペヨトル工房とアートとの関わりを振返るとともに「美術の制度と現代美術」について語る。 |
ダンス・イベント7.3→5/PM6:30浅野つかさ「Mandemoiselle O」 |
ジョルジュ・バタイユの「眼球譚」をモチーフにしてベルメールの身体的イメージを表現した「Mademolselle O」は、今回のイベントのために浅野つかさが創作したものです。 定員20名/¥1,500(コーヒーチケット付)/要予約 |
ミニ・コンサート8.21→23/PM6:00野村誠「鍵盤ハーモニカ・ベートーヴェン」 |
96年作曲の「踊れ!ベートーヴェン」をベースにした野村誠のストリート・パフォーマンス。鍵盤ハーモニカ・バンドが不思議なほど軽やかに、ベートーヴェンの名曲を奏でます。 ★入場無料 |
ペヨトル・スラッシュ・ナイト8.7/PM6:00ペヨトル・工房の出版活動休止と再スタートを記念するスペシャル・イベント。 |
ポケモンカードゲーム大会“ミルキイ杯”争奪戦8月11日(火)〜15目(土)各日6:00〜 ポケモンカードゲームは「ポケットモンスター」の世界をベースにした大人にも遊べる知的なカードゲームです。ゲームの内容をデザインした大山功一氏を招き、初めての方でも遊べるようなレクチャーとプレイをお楽しみいただきます。12日からは希望参加者による非公式の大人ゲーム大会を展開し、最終日の決勝大会をめざします。 ★対戦希望の方は、ペヨトル工房までお申し込みください、 |