蜷川実花「私は海を抱きしめていたい」2002年4月27日[土] → 6月2日[日] |
1999年に開催された<女神の島のクリスマス>で鮮烈な蜷川ワールドを繰り広げてから2年余。蜷川実花が再びナディッフに登場します。写真集「Baby
Blue Sky」(1999.11/メタローグ)で独自の表現をより確かなものとした蜷川は、多方面の注目を集め、「Pink Rose Suite」(2000.12/エディシオン・トレヴィル)でベストセラーを記録。2001年に木村伊兵衛写真賞を受賞したのち、ますます精力的な活動を行っています。 蜷川実花の写真を特徴づけている色彩と光への探求はさらに深まり、とどまる所を知りません。今回の旅で、彼女の好奇心は、マイアミからカリブへと向かう船上に、果てしない光のドラマを見出しています。また、常夏の島々の強烈な色彩と空気感をつぶさに捉えるためにパノラマ・カメラを使用し、ミクロとマクロが行き来する蜷川ならではの世界を、一層きわだたせています。蜷川の世界には、ラテン系の色彩を極めようとする一方で、唐突に現われる沈黙や静寂という異質な要素が同居し、その深層には幼少時から慣れ親しんできた舞台芸術の記憶の残像が窺われます。 |
蜷川実花写真集「a piece of heaven」 <ギャラリー・トーク> |