■ギャラリートーク&サイン会
2003年8月30日[土] 18:00〜20:00、9月13日[土] 16:00〜
1997年の「Walk Walk Walk」(銀座ガーディアン・ガーデン)を皮切りに、渋谷PARCOや表参道スパイラルほかで様々な写真展を行い、高い評価を得てきた写真家・蜷川実花。ナディッフで開催した、1999年の<女神の島のクリスマス>、2002年の<私は海を抱きしめていたい>でも、多くのファンを魅了しました。蜷川実花の写真を特徴づけている色彩と光への探求はしだいに顕著なものとなり、2001年には、第26回木村伊兵衛写真賞を受賞しています。蜷川の表現は、この頃から、独特の色彩を極めることにとどまらず、意識下に眠る濃密な世界を昇華させはじめました。
そして2003年夏、蜷川実花は、あらためて[花]をモチーフとした最新のアートワーク 「アシッド・ブルーム」を、エキジビションと写真集で発表します。[花]は蜷川のプライベート・ワークとして撮り続けられてきた作品ですが、彼女の写真に一貫して流れるニルヴァーナ的な幻想が最も象徴的に表現されています。「アシッド・ブルーム」と名付けられた蜷川実花の[花]は、蜷川が夢想し続ける、まさにアシッド感の溢れる宇宙が凝縮されていると言えるでしょう。
エキジビションは、ナディッフと同時期に表参道のロケットでも開催(8/1〜13)し、秋 には、東京都写真美術館の企画展『日本の新作家−幸福論』にも出品。それぞれの会場ごとに異なる視点をもった「アシッド・ブルーム」を展開することで、蜷川実花ワールドがどのような広りを見せるのか、期待が高まります。
また、エキジビションの開催と併せて出版される最新写真集『Acid bloom』では、蜷川実花の写真世界を追求するために、高彩度表現を実現する特殊インクを調合し、写真印刷の新しい可能性に挑戦。蜷川実花初の大判写真集として、また初のオリジナル海外向け写真集としてエディシオン・トレヴィル、とNazraeli
Pressの共同出版として制作しています。
蜷川実花は、自らの写真の枠を越え新境地を切り開いた題材である[花]によっていままた新たな扉を開こうとしています。
ナディッフの「アシッド・ブルーム」では、オーソドックスな写真展示の形態を逸脱し、蜷川の[花]は体感されるものとしてギャラリー・スペース全体に普遍化されます。膨大な数の[花]のオリジナル・プリントによるインスタレーションは、宇宙と星々との関係にも似た様相を呈し、見る者を蜷川実花の夢幻の世界に 引き込みます。
■協賛 /富士写真フィルム(株)/(株)プロラボクリエイト東京
写真集『Acid bloom』
体裁:B4変形/ハードカバー/80頁
発行:国内/エディシオン・トレヴィル、国外/Nazraeli Press
<先行発売>サイン本をご用意しております!価格:3,800円(税別)
■プロフィール
蜷川実花 Ninagawa Mika 写真家 / Photographer
1972年10月18日東京生まれ。
多摩美術大学グラフィックデザイン科在学中より様々な公募展に応募し、数多くの賞を受賞。
2001年、写真界で最も権威のある「木村伊兵衛写真賞」を受賞。
現在は様々なファッション誌や、CDジャケット、広告を中心に活躍中。
写真集や展覧会での作品発表も精力的に行っている。
写真集
「17 9 97」(1998.02 メタローグ)
「Baby Blue Sky」(1999.11 メタローグ)
「French kiss」(1999.12 幻冬舎 写真詩集 桜井亜美共著)
「東京色」(2000.01 光進社)
「Pink Rose Suite」(2000.12 エディシオントレヴィル)
「Sugar and Spice」(2000.12 河出書房新社)
「Firefly」(2000.12 幻冬舎 写真小説 桜井亜美共著)
「MIKA FLOWERS」(2001.07 ピエ・ブックス ポストカードブック)
「Kissよりおいしいお菓子を教えて」(2001.10 河出書房新社 詩写真集 詩:chiaki)
「a piece of heaven」(2002.05 エディシオントレヴィル)
「like a peach」(2002.05 講談社)
「月刊 木内晶子」(2002.08 新潮社)
「CHANPLOO」(2002.09 角川書店 小林明実写真集)
「fragile」(2002.12 幻冬舎 写真詩集 桜井亜美共著)
「White Ice Sherbet」(2003.01 飛鳥新社 土屋アンナ写真集)
主な受賞歴
「第7回写真3.3・展」グランプリ受賞 (1995)
「第13回キャノン写真新世紀」優秀賞受賞 (1996)
「第9回コニカ写真奨励賞」受賞 (1998)
「第26回木村伊兵衛写真賞」受賞 (2001)
主な展覧会
1997.03 「Walk3」[銀座ガーディアン・ガーデン]
1999.06 「Baby Blue Sky」[新宿コニカプラザ]
1999.11 「女神の島のクリスマス」[原宿ナディッフ]
1999.12 「French kiss」[原宿ロケット]
2000.12 「Pink Rose Suite」[原宿ロケット] /「Sugar and Spice」[代官山フォトギャラリー]
2001.04 「まろやかな毒景色」[渋谷パルコギャラリー]
2001.05 「Sugar and Spice」[大阪タンクギャラリー]
2001.09 「まろやかな毒景色」[名古屋パルコギャラリー]
2001.10 「それぞれの部屋:Three Rooms」(長島有里枝、野村佐紀子、蜷川 実花)[新宿エプサイト]
2002.05 「私は海を抱きしめていたい」[原宿ナディッフ]
2002.05 「like a peach」[青山・スパイラル/スパイラルガーデン]
2002.05 「MIKA NINAGAWA at ISSEY MIYAKE AOYAMA」[イッセイミヤケ青山店]
2002.08 「like a peach」[ラフォーレ原宿・松山]
■同時開催
ロケット/2003年8月1日―13日
・ストレートな写真展形式にこだわって展示。
・1Fのスペースでは「花」をモチーフにした蜷川実花オリジナルグッズを販売。
・会期中に予定しているアーティストトークは、NADiff と連動して開催します。
■関連企画展
東京都写真美術館/2003年9月9日―10月5日
・『幸福論』と題された企画展に参加。
・[花]を私空間のインテリアに見立てたインスタレーションを展開します。
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